Udemyの「爆速で5つのPython Webアプリを開発」を実際に受講した感想や、良い点、悪い点、講座の内容を細かく紹介します。
また「爆速で5つのPython Webアプリを開発」の内容は、講師の今西航平さんが公開しているYouTubeでほぼ同じ内容が公開されている場合もあるので、YouTubeのリンク先についても紹介します(有料の内容が無料のYouTubeで見れます)。
「爆速で5つのPython Webアプリを開発」を受講しようか悩んでいる方は参考にしてください。
講座の概要と受講をおすすめする人・おすすめしない人
「爆速で5つのPython Webアプリを開発」 は、Pythonのライブラリ「Streamlit」を使って5つのwebアプリを作成するという内容になっています。
講師はチャンネル登録者数 9.66万人(2021年12月時点)のYoutuberでもある今西航平さんです。
講座は120本、11時間の動画で、概要は以下です。
- Streamlitを使用してwebアプリを作成する方法
- Streamlitの基本的な使い方
- Yahoo! Financeから株価を取得してグラフに表示するアプリ
- 画像内の物体や物体名を検出するアプリ
- テキストを音声に変換するアプリ
- YouTubeの検索機能(登録者数でフィルタ)を実装するアプリ
- Webサイトからスクレイピングで情報を取得してグラフ表示するアプリ
- Webアプリを定期実行する方法
コースの概要説明を読むと、Streamlitの使い方がメインと思いますが実際はStreamlitの内容は全体の2割ほどです。
もちろん5つのwebアプリ全てにStreamlitを使用していますが、Streamlit自体がとても簡単に使用できるので、実装はとても簡単に早く終わってしまいます。
講座のほとんどの部分は、5つのwebアプリを実装するためのPythonライブラリの使い方やAPIの使い方です。
上記を踏まえて、「爆速で5つのPython Webアプリを開発」をおすすめする人、おすすめしない人を解説します。
受講をおすすめする人
Streamlitを使えばとても簡単にWebアプリを作成することができます。
「爆速で5つのPython Webアプリを開発」では、最初の1時間半ほどの講座でStreamlitの基本的な使い方を学ぶことができます。
その後の講座ではStreamlitを使う場面は少しですが、1からWebアプリを作っていく過程を5回も学ぶことができるのでとても勉強になります。
5つのWebアプリを作るために多くのライブラリやAPIを使います。
自分でライブラリやAPIの使い方を調べながら同じようなWebアプリを作成するとかなりの時間がかかると思いますが、講座を受けることで効率的にライブラリやAPIの使い方が分かります。
また、答えを教えてくれるだけではなく、以下のような過程についても教えてくれます。
- 公式ドキュメントのどの部分をみたらいいか
- 最初に使い方を調べるときはどのような探し方をすればいいのか
- エラーが出た時の対処法の調べ方
講座内でエラーが起こることもよくあるので、どうやって解決してくかという過程を見せてくれるのは他にはない良いところです。
実際に講座で使用するメインのライブラリやAPIは以下です。
- yfinance(株価を取得するライブラリ)
- altair(streamlitでグラフ表示するライブラリ)
- Computer Vision API(画像内の物体検出や物体のタグ名を検出できるAPI)
- Text-to-Speeach API(テキストを音声に変換するAPI)
- YouTube Data API(YouTubeの様々な情報を取得できるAPI)
- beautifulsoup4とrequests(webスクレイピングで使用するライブラリ)
- gspreadとgspread_dataframe(GoogleスプレッドシートをPythonで扱うためのライブラリ)
個人的には、YouTube Data APIの使い方が難しいと感じたので、YouTube Data APIを使ってアプリを作りたいと考えている方には特におすすめです。
Webアプリは自分のPCを立ち上げていない時でも定期的に実行したい場合があります。
その方法として 「爆速で5つのPython Webアプリを開発」 では、「Heroku」というサービスを使用してリモートで定期実行する方法を学ぶことができます。
講座を受けてみようと思う方は以下からどうぞ。
受講をおすすめしない人
Streamlitの使い方だけわかればいいと思っている人は、この講座で学ばなくても公式ドキュメントやブログ、YouTubeで十分だと思います。
Streamlitの公式ドキュメントはとてもわかりやすいです。
また、Streamlitの基本的な使い方は講師の今西さんがYouTubeでほぼ同じ内容を公開しています。
顔認識アプリをStreamlitで作っている内容も公開しています。これは物体検出アプリの内容と近いです。
下記にリンクを張っておきます。
上記で紹介したライブラリやAPIを使ったことがある人、または興味が無い人にとっては物足りない内容になると思うのでおすすめしません。
実際に私は株価の可視化やスクレイピングには興味があり、今後も講座の内容を参考にするつもりですが、YouTubeのAPIや物体検出に関してはあまり興味が無いので、写経気味になってしまいました。
Pythonの環境設定などについてはあまり触れられておらず、内容はある程度Pythonを触ったことがある人向けです。
Pythonの基本構文については講座の最後で解説がありますが、ある程度自分でPythonを触ったことがある方がスムーズに学習が進むと思います。
ちなみに上記の基本構文についての講座も今西さんのYouTubeにほぼ同じ内容が公開されています。
講座内容を画像で紹介
「爆速で5つのPython Webアプリを開発」 で作成するwebアプリの内容を画像を使って紹介します。
株価可視化アプリ
- 日数やグラフの表示範囲、株価を表示する会社を選択することができます。
- 株価が取得できる
yfinance
の使い方がわかります。 - streamlitでグラフ表示できる
altair
の使い方が分かります。
物体検出アプリ
- 画像を選択すると、物体検出と物体のタグが自動で画像に追加されます。
- Microsoft AzureのComputer Vision APIの使い方が分かります。
- 画像内に線や文字を書く方法(PythonライブラリのPILを使用)がわかります。
音声生成アプリ
- テキストデータを音声データに変換することができます。
- テキストデータは「日本語」、「英語」から選択可能。
- GCP(Google Cloud Platform)のText-to-Speeach APIの使い方が分かります。
- 音声変換の精度にびっくりします。
YouTube動画分析アプリ
- 登録者数を条件として、人気の動画を検索することができます。
- アプリ内で動画を見ることができます。
- YouTube Data APIの使い方が分かります。
- 実用的なアプリなので、普通に使えます。
スクレイピング活用アプリ
- こちらのサイトからスクレイピングで情報を取得してアプリに表示します。
- 情報は自動で毎日更新されます。
- スクレイピングの結果はスプレッドシートに保存されます。
- スクレイピングの方法が分かります。
- Pythonでスプレッドシートを操作する方法がわかります。
- Herokuを使ったリモート環境での定期実行の方法が分かります。
受講した感想
私は受講して良かったです。
これだけの内容を自分で調べて学習しようとすると、とてつもない時間がかかったり、解決できない問題が起こったと思います。
スクレイピング→アプリで表示するという内容を、リモートで定期的に実行するのはとても参考になります。
今後、日常生活や仕事で必ず活かせる内容でした。
ただし、YouTubeにも似た内容がたくさん公開されていることは、少し損した気分になりました。
トータルで考えると、わかりやすく、学習効率も高い良い内容だったと思っています。
興味のある方は是非受講してみてください。
Streamlitで作成したアプリ
私がStreamlitで作成したページについての記事は以下です。
StreamlitでAltairのインタラクティブなグラフを表示する方法